肌寒さに目が覚めました。
空の雲も、知らないうちに秋の気配になっています。
自分が気付かないうちに、周りの状況は整えられて行きます。

今日は健康であることをお話しします。
もう、六年前に初期の癌が見つかりました。
手術で切除するまで、癌かどうかもわからないほどでした。

その時にさまざまな気付きがありました。
癌細胞にも危険度のランクがあること。
進行度合いにもランクがあること。
そして、このランクによって、その後の治療の選択肢が決まってしまうこと。

患者は医師から提示された選択肢に従って、自分の治療方法を決めなければなりません。

当時、大学病院の診察待合室は大勢の人で埋まっていました。
自分の順番が来ても、後ろの重篤そうな人たちの顔が浮かび、
何とか5分以内で、お話を済ませようと質問事項のメモ書きを持っていったものです。

その後、さまざまな健康保険上の改正が行われたのか、以前より丁寧で時間を掛けた診察をしていただけるようになりました。

また、受付から検査、診察、精算までの流れもシステム化され、待つ時間は短くなりました。

発病から5年が過ぎ、大学病院に通院するのも1年に1回になりましたが、
この1回で出会う人たちに健康でいることの幸せを教えていただいているように感じています。
そして、出会った人たちの病状が少しでも緩和されることを願わずにはいられないのです。

私たちの気付かないところで、病気で苦しんでいる人たちのために、
日々、工夫と改善を繰り返してくださっている方々にも感謝せずにはいられません。

”健康であること”に奇跡ような幸せを感じ、生きているのではなく、生かされていることを知ることができました。

そして、生かされている自分に何ができるかを考えなければならないと思っているのです。